株式会社サンクール
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在宅医療

本音に耳を
傾ける人

在宅医療・施設対応

2021年10月 中途採用

薬局長

K・F

Q. 施設先への訪問前から訪問後までの1日の流れを教えてください

01.

事前の準備

訪問予定の患者さまについて、普段の服薬状況や前回からの変化を確認します。臨時で出たお薬も含め、効き目や副作用など、医師が往診で確認しそうなポイントをあらかじめ整理しておきます。「現場に行ってから考える」のではなく、準備しておくことで往診がスムーズに進みます。

02.

医師・看護師と訪問

医師や看護師と一緒に居室へうかがい、診察に同席します。その場でお薬について質問されることもあり、正直緊張する場面ですが、ここが薬剤師の腕の見せ所です。患者さまの状態やこれまでの経過を踏まえて、自分の考えを伝えます。同じ現場で患者さまを診るからこそ得られる学びも多く、薬局内とはまた違った面白さがあります。

03.

調剤・お届け

訪問が終わると、毎回どっと気疲れします(笑)。でも、ここからが勝負です。往診で聞いた内容をもとに、処方箋が届く前からお薬の準備を始めます。その日や翌日から使うお薬は、調剤・監査・配達までをスピーディーに進めます。

訪問して終わりではなく、そこで得た情報を治療につなげ、必要なお薬を必要なタイミングで届けるところまでが、在宅薬剤師の仕事です。

Q. 施設訪問先では主にどのようなことをしていますか 往診同行についても教えてください

主に医師・施設訪問では、主に医師・看護師・施設職員・薬剤師の4者で入居者様の居室を訪問します。

往診では、医師が入居者様に「前回と比べて体調に変化はないか」「何か困っていることはないか」などを確認しながら診察を進めていきます。

診察の内容や入居者様の様子を確認しながら、現在の薬が患者様の状態に合っているか、薬による影響が考えられないか、服用上困っていることはないかなど、薬剤師の視点から情報を集めています。

また、診察中に医師から薬について質問を受けたり、その場で薬の変更や追加について相談を受けたりすることもあります。

往診同行の魅力は、薬局の中で処方箋だけを見ているのではなく、実際に患者様と接し、診察の場で医師や看護師と一緒に患者様の状態を確認できることです。

そこで得た情報を、その後の調剤や服薬指導、施設スタッフへの情報提供につなげていきます。

「薬を調剤して届ける」だけではなく、患者様の生活や体調を直接見たうえで薬物療法を考えることができる。それが、往診同行を含めた在宅薬剤師の大きな役割だと考えています。

Q. 医師や看護師や施設スタッフと患者様の部屋を訪問する上で、薬剤師として求められる1番の役割はなんですか

一番求められるのは、薬の専門家として、その場で医師や他職種の疑問に応え、より良い薬物療法につなげることだと考えています。

往診では、医師から薬の剤形や薬効、服用方法などについて質問を受けることがあります。

特に施設では、認知症の進行などによって嚥下機能が低下し、錠剤を飲むことが難しくなるケースもあります。その場合には、薬を粉砕できるのか、別の剤形に変更できるのか、代替となる薬はあるのかなど、患者様の状態に合わせて薬の使い方を考える必要があります。

こうした質問に対して、その場で根拠を持って回答できると、医師から「薬のことは薬剤師に相談しよう」と思っていただけるようになります。実際に、最初は一つの質問だったものが、徐々に薬に関するさまざまな相談をいただけるようになることもあります。

もちろん、学生時代に学んだ薬学の知識が土台になります。ただ、実際の患者様を前にして経験を積むことで、「教科書ではこうだけど、この患者様の場合はどうするか」という判断力が身についていきます。私自身も、これまでの経験の中で身につけてきた知識や対応力がかなり多いと感じています。

Q. 施設での在宅業務で最も意識していることは何ですか

施設の職員さんとの信頼関係を築くことです。

現在携わらせていただいている施設では、薬の管理を施設のスタッフさんにしていただいているため、薬剤師だけで患者様の服薬を支えることはできません。

「この薬はきちんと飲めているか」「体調に変化はないか」など、日々患者様の近くで接している施設スタッフの方からいただく情報は、薬剤師にとって非常に重要です。

だからこそ、こちらから一方的に薬の情報を伝えるだけではなく、スタッフの方が気になったことや困っていることを気軽に相談してもらえる関係を作ることを意識しています。

信頼関係を築くには時間がかかります。しかし、信頼を失うのは一瞬です。

以前、上司から教えていただいたこの言葉を今でも大切にしており、日々の何気ないやり取りや一つひとつの仕事にも責任を持って取り組むようにしています。

在宅業務では、薬剤師の知識や技術だけではなく、「この人になら相談して大丈夫」と思ってもらえる存在になることも、薬剤師の大切な役割だと考えています。

Q. 今までで苦労したことはありますか あればその内容を教えてください

あります。むしろ、今の自分の仕事に対する考え方を作ってくれた経験だと思っています。

前職では個人宅を1件担当していたものの、業務の中心は外来でした。その後、転職をきっかけに施設在宅を主に担当するようになり、当時勤務していた店舗で担当していた7施設とともに別店舗へ異動することになりました。

異動先では、それまでの業務の流れがそのまま使えるわけではありません。調剤・監査・配達をどのように組み立てれば、複数の施設へ安全かつスムーズに薬を届けられるのか。業務の流れを一から考え、店舗の仕組みとして形にしていくことに、とても苦労しました。

当時は本当に大変でしたが、幸い一緒に働いてくれたパート薬剤師や医事スタッフの皆さんにも恵まれ、周囲の力を借りながら、一つずつ問題を解決していくことができました。その結果、大きく施設にご迷惑をおかけすることなく、少しずつ安定した業務の形を作ることができたと思っています。

この経験を通して強く感じたのが、「一人の力には限界がある。だからこそ、チームで仕事をすることが大切」ということです。

在宅業務は、薬剤師だけで完結する仕事ではありません。医師や看護師、施設スタッフ、そして店舗の事務スタッフなど、さまざまな人と協力することで、初めて患者様により良いサービスを提供できます。

当時は非常につらい時期でしたが、振り返ってみると、あの経験があったからこそ、今では新しい店舗や施設を担当することになっても、自信を持って仕事に取り組めるようになりました。

大変な経験でしたが、自分自身を一番成長させてくれた経験の一つです。

Q. 施設の在宅業務で、一番やりがいを感じるのはどんな瞬間ですか

一番やりがいを感じるのは、患者様や施設スタッフの方から「この人に相談すれば大丈夫」と信頼していただけたと実感した瞬間です。

以前担当していた施設で、入居者様から「君の言うことなら信頼できる」と言っていただいたことがありました。

その言葉をいただいたときは、薬剤師としてこれまで積み重ねてきた知識や経験が、患者様の安心につながっていることを実感し、とても嬉しかったです。

薬剤師は診察をすることはできませんが、薬を飲むことに対する不安や疑問を解消し、安心して治療を続けられるよう支えることができます。

施設のスタッフの方と日頃から情報を共有し、患者様の体調や服薬状況について一緒に考えていくことで、少しずつ信頼関係ができていきます。

その結果として、入居者様が安心・安全に薬を服用できる環境づくりに自分も関われていると感じたとき、チーム医療の一員として薬剤師の役割を果たせているという実感があり、大きなやりがいを感じます。

Q. この仕事をしていて良かったと感じたエピソードを教えてください

この仕事をしていて一番よかったと感じるのは、「薬剤師として頼ってもらえる存在になれた」と実感できることです。

施設スタッフの方から「最近、薬が飲みにくそう」「以前と様子が違う」と相談を受けたり、往診時に医師から薬の変更や剤形について相談されたりすることがあります。

学生時代に学んだ知識を土台に、実際の患者様と向き合い、経験を積むことで、「この患者様にはどうするのがよいか」を考えられるようになりました。

振り返ると、患者様を支える仕事をしているつもりが、患者様や多職種の方々との関わりを通して、自分自身も薬剤師として成長させてもらったと感じています。